株式会社ヴォンエルフ Woonerf Inc.

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Certifications 各評価制度

TRUE

1. TRUEとは

TRUEとは、米国のGreen Business Certification Inc.(GBCI®)が認証を行う、廃棄物ゼロを目指すための認証制度です。資源の使用、及びその効率性に配慮したアプローチで廃棄物を削減するシステムであるため、Total Resource Use and Efficiencyと名付けられています。頭文字からTRUE (トゥルー)という名称で呼ばれています。

TRUE認証は、2016年にGreen Business Certification Inc. (GBCI®)とU.S. Zero Waste Business Council (USZWBC)が提携し開始されたゼロ・ウェイスト施設認証を経て、2017年に正式に発表されました。認証内容はZero Waste International Alliance (ZWIA)が開発した、国際的に認められたゼロ・ウェイストの定義に基づいています。

※ゼロ・ウェイスト=廃棄物ゼロ(以下では廃棄物ゼロと言います。)

2. 対象となるプロジェクト

企業、不動産管理会社、学校、政府機関、非営利団体などが所有する建物を含む、同一の所有者及び開発者によって運営されているあらゆる物理的施設と、その運営自体を対象としています。また、完工した物理的施設の廃棄物だけでなく、施設の建築現場、展覧会やスポーツイベントなどの一次的な活動においても大量の廃棄物が発生します。そのため、世界中のより多くの場面で廃棄物ゼロを目指せるようにTRUE for Construction(建築現場用)とTRUE for Event(イベント用)が開発され、それによりTRUE認証は廃棄物を削減する上で完全なものとなりました。

3. 評価項目

TRUE認証では、5つの最低必要条件と、15カテゴリーで分類される81の加点項目で構成されています。

最低必要条件
  • ・認証を求めるプロジェクトに廃棄物ゼロの方針(ポリシー)があること。
  • ・直近の12ヶ月間で廃棄物について平均90%以上の転用率を達成していること。
  • ・国や地方自治体の固形廃棄物およびリサイクルに関する法律等を満たしていること。材料の収集、処理、または処理に必要な全ての大気、水、土地の排出許可を遵守していること。
  • ・プロジェクト現場から出るいかなる材料についても汚染水準が10%を超えていないこと。
  • ・認証を最新の状態に保つため、毎年12ヶ月分の廃棄物転用データをGBCI®に提出すること。
    ※Precertificationの場合は、この必要条件は不要
  • ・廃棄物ゼロの取り組み事例(ケーススタディ)を提出すること。
選択項目
REUSE リユース

施設内外での使い捨て材料の消費量や食品廃棄物を削減し、リユースを重視したシステムを開発すること。飲食施設がある場合、調理済みで不要になった食品を廃棄せずに、活用していただける団体に寄付するプログラムを構築すること。

REDUCE リデュース

廃棄物を減らすために、トラッキングプランを実施し、オフィスでペーパーレス化を進め、コピー用紙は両面使用するなどの取り組みを行うこと。

REDESIGN リデザイン

廃棄物の収集容器のサイズやピックアップの頻度、収集契約やゴミの発生源の見直し等により、廃棄物に関するシステムの最適化のため、再設計を行うこと。

COMPOST(RE-EARTH) コンポスト(RE-EARTH)

植物の剪定ゴミや食品廃棄物が発生する際、それらをコンポスト化するためのプロセスを構築すること。施設に緑地や農場がある場合、設置したコンポストを使用し、植物を育てるためのシステムを構築すること。

RECYCLE リサイクル

発生する材料のライフサイクル全体を理解し、施設で発生する材料が最高かつ最良の使用方法であるかの検討をすること。

ZERO WASTE REPORTING 廃棄物ゼロに向けた報告

施設で発生する廃棄物がどのように処理されるかを理解し、廃棄物ゼロの取り組みの財政的影響を調査すること。

DIVERSION 転換率

発生した廃棄物の総量と削減、再利用、リサイクル、堆肥化された廃棄物の重量割合を比較して、それらを定量化すること。

ZERO WASTE PURCHASING 廃棄物ゼロに向けた購入

使い捨ての商品よりも耐久性のある商品を選ぶことや、持続可能な方法で生産された紙や木製品を選ぶように指示した、環境に配慮した購入ガイドライン(ENVIRONMENTALLY PREFERRED PURCHASING: EPP)、または方針(ポリシー)を制定し、その政策を実施すること。

LEADERSHIP リーダーシップ

施設の上位管理職が廃棄物ゼロプログラムを促進すること。全従業員がTRUE認証の意義を理解し、廃棄物ゼロへの参加、及び貢献を奨励するプログラムを構築すること。

TRAINING 教育

全従業員にゼロエミッション方針を周知しプログラムの実施に全面的に関与してもらうために、教育を行うこと。従業員へのオリエンテーションや評価プロセスに廃棄物ゼロに対する取り組みを含めること。また、サプライヤーにも同様に教育を行い、廃棄物削減に努めること。

ZERO WASTE ANALYSIS 廃棄物ゼロに向けた監査

監査を行い、余っている材料等の廃棄物削減の方法への理解を深め、それを実施すること。リサイクルフローでの汚染レベルを理解し、最終的に削減すること。

UPSTREAM MANAGEMENT 上流工程の管理

サプライチェーンにおいて廃棄物ゼロを奨励すること。施設で無駄になる製品や材料の受け取りを出来るだけ防ぎ、廃棄物を削減すること。

HAZARDOUS WASTE PREVENTION 有害廃棄物の回避

有害廃棄物の適切な取り扱い、保管、廃棄を確実に行い、その記録を取ること。

CLOSED LOOP クローズドループ

施設内においてポストコンシューマリサイクル素材のコピー用紙を使用すること。地元のコンポストを購入し、地域の廃棄物ゼロ経済に貢献すること。

INNOVATION イノベーション

新たなアイディアで、リサイクルが困難な材料をアート作品や食品加工物に転換すること。廃棄物の削減量の確約、TURE認証の要件に無い方法で廃棄物ゼロのアプローチを探すこと等。

4. TRUE認定プロフェッショナル

TRUE Advisor認定証はGBCI®が行う、TRUE Zero Waste programの知識を問う試験に合格した者が有する資格です。ヴォンエルフにも有資格者が複数在籍しています。

TRUE

5. 認証のプロセス

TRUE認証の審査・交付はGBCI®(Green Business Certification Inc.)が定める基準のもとで行われます。TRUE認証のプロセスは書類審査のみで、申請書類の提出、及び申請作業に関する問い合わせは、全てオンラインで行います。

TRUETRUE

〈申請手順〉
1.プロジェクト登録

登録フォームに基本情報(プロジェクト名、所在地、面積、用途、ビルオーナー名等)記入し、登録費用を支払います。

2.申請書類の準備

各項目において、必要な情報をTRUE Advisorと一緒に準備し、申請書類を作成します。

3.審査

申請書類が全て揃った後、審査費用を支払い、書類をGBCI®に提出します。初回審査完了後、GBCI®の審査チームからのフィードバックを受けて、申請者は追加資料と補強説明を加えた最終審査書類を作成、提出する必要があります。書類審査を通過すると、審査結果で確定した点数に応じて、TRUE認証が承認されます。最後に、認証達成の事例をケーススタディとして提出します。

なお、TRUE認証を維持するには年間の廃棄物転用データを継続的に提出し、3年毎に再審査を受ける必要があります。

6. 評価ランク

TRUE認証は、最低必要条件を全て満たした上で、加点項目での得点に応じてサーティファイド(Certified:31-37点)、シルバー(Silver:38-45点)、ゴールド(Gold:46-63点)、プラチナ(Platinum:64-81点)の4段階で評価されます。

TRUE

7. 認証取得にかかる費用

TRUE認証取得には、コンサルティングフィーの他にプロジェクト登録費用、及び審査費用が必要です。プロジェクト費用は、審査するプロジェクトの延床面積により変動します。費用の詳細については、こちらをご参照下さい。

https://true.gbci.org/registration-and-certification-fees

注:USGBC®、及びGBCI®は、ここで紹介されたTRUEの要約や和訳に関与しておらず、全てヴォンエルフによる編集です。詳細はこちらをご参照ください。
true.gbci.org