1. ABINC認証とは
ABINC認証とは、一般社団法人いきもの共生事業推進協議会(ABINC:Association for Business Innovation in harmony with Nature and Community)が運営する「いきもの共生事業所®認証」の通称です。この認証制度は、生物多様性に配慮した緑地の整備や管理を行う住宅、工場、商業施設などを評価・認証する仕組みです。評価は、JBIB(一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ)が策定した「「いきもの共生事業所®推進ガイドライン」および「土地利用通信簿」に基づいて実施されます。
2. ABINC認証の種類・対象となるプロジェクト
ABINC認証は、敷地の用途に応じた評価システムを整備しており、2026年現在8種類の評価システムが運営されています。認証期間は、認証の交付日を起点に3年(ゴルフ場版、企業林版、ADVANCE版は5年)とされていますが、竣工前の建物の場合は、竣工予定日を起点とした期間が認証期間となります。また、2025年には「生物多様性ネットゲイン認証β版」が発表されるなど、新たな認証制度の拡充が進められています。
■評価システムの種類
- ・工場版
- ・都市・SC(ショッピングセンター)版
- ・集合住宅版
- ・戸建住宅団地版
- ・物流施設版
- ・ゴルフ場版
- ・企業林版
- ・ABINC ADVANCE版(街区レベルの大規模施設)
3. ABINC認証の評価項目
ABINC認証の評価項目は、評価システムの種類によって一部異なりますが、基本的には4つのカテゴリー(①生物多様性に貢献する環境づくり、②生物多様性に配慮した維持管理、③ステークホルダーとのコミュニケーション、④その他の取り組み)に分類されています。
例えば、「生物多様性に貢献する環境づくり」では、生物が利用可能な緑地面積の確保や、生態系ネットワークの形成につながる取り組みが評価されます。「生物多様性に配慮した維持管理」では、指標生物のモニタリングや外来生物対策などの実施が求められます。
なお、ADVANCE版では、プロジェクトのコンセプトと緑地計画の一貫性、対象街区での生物多様性保全の取り組み、地域課題への貢献などについて、記述による説明が必要となる独自項目が追加されています。
4. ABINC認証のプロセス
ABINC認証の申請期間年2回設定されており、前半は4月初旬~5月中旬、後半は9月初旬~10月中旬です。申請書類提出に先立ち、オンライン会議形式での事前相談が必須となります。
<申請手順>
1)事前相談
オンライン会議形式で実施し、申請者はプロジェクトの概要や各評価項目における戦略について説明します。
2)申請書類の提出
指定フォーマットに必要事項を記入し、プロジェクト概要書と各項目の戦略を裏付ける根拠資料を添えて提出します。
3)審査(一次審査・最終審査)
一次審査の結果を踏まえ、申請者は追加資料や補足説明を加えた最終審査書類を作成し、提出します。最終審査の結果、認証が決定された場合は認証書が交付されます。
5. ABINC認証の評価ランク
ABINC認証内において、評価ランクはありません。
6. ABINC認証取得にかかる費用
1)新規申請
| 申請者の区分 | 認証申請手数料(税込) |
|---|---|
| 一般(非会員) | 550,000円 |
| ABINC正会員 | 440,000円 |
| JBIB正会員 | 440,000円 |
2)更新申請
| 申請者の区分 | 認証申請手数料(税込) |
|---|---|
| 一般(非会員) | 220,000円 |
| ABINC正会員 | 165,000円 |
| JBIB正会員 | 165,000円 |